子供は褒めて育てる?

横からの対等な目線が大切
自己肯定感のベースは生まれてから3~4歳までの間に、「愛されている」という安心感を持つことにより、形成されます。
その後、12歳くらいまでに、「これが自分なんだ」「自分はこれでいいんだ」と自己認識していくようになるのです。
大きくなるにつれて、子供の行動も活発になり、いろいろな経験を重ねえていきます。
日々の中で、我が子の思わぬ才能に驚くこともあるのではないでしょうか。
「この子ってすごい!!」「もしかしてこの子って天才?! 」「 将来何になるんだろう?!楽しみ!」 など、どんなに小さい我が子でも、心から尊敬したり賞賛することがあったりしますね。
子供は褒めて育てる、とよく聞きますが、アドラー心理学では「褒める」ではなく「勇気づける」という言葉を使います。「褒める」と「勇気づける」をしっかり使い分けています。
「褒める」とは上からの目線で縦の関係とされ、反対に「勇気づける」とは、横からの対等な目線とされています。
子供を褒めるときにはこの「横からの対等な目線」がとても大切になります。
それこそが子供の自己肯定感と自信を育んでいくのです。
万能感だけが膨らむ
子供をコントロールしようとする思いが親のどこかにあったり、「おだて」に近い「いい子ね!」「えらいわね!」「すごいね!」であったり、褒めて育てるのがいいからと、安易に口先だけで褒めていたりして育つと、勘違いした万能感だけが膨らみ、子供は何がすごいのかよくわからないながらも「自分はすごいんだ」「自分は何をしてもいいんだ」という錯覚を持ってしまったりします。結果として、子供の幸せにつながるのが難しくなってしまいます。
また、親の望む行動をした時だけ褒めたり、良い結果だけを見て褒めたり、 人と比較して褒めているなど、条件付きでしか褒められないと、子供は「できないと褒められない」「できない自分はダメなんだ」と思い、自己肯定感を損なうことになってしまいます。
できる自分をもっと見せようとして、もっと頑張ってしまったり、親を喜ばせるために行動するようになったりします。
心の奥では「できない自分はいけない」「できなければ愛されない」という不安や恐れを持ちながら、できる自分を演じるのはとても辛かったりするのです。
まとめ
子供を褒めることはとても大切なことで、子供を成長させ自信につながるものですが、親の子供への目線の在り方が、のちに大きな違いとなって表れてきます。
子供を一個人として尊重し、対等な立場で心底尊敬したことや賞賛したことは、子供の心に響き「自分はできる!」という本当の自信になるのです。
アドラー流「勇気づけ」で、子供の自己肯定感を育てていってあげたいですね。
須藤 有紀
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