「負けず嫌い」にもタイプがあるんです

私は、子供の頃から「負けず嫌い」という性質を全く持ち合わせていませんでした。
負けず嫌いで頑張り屋の友達のことをホントに尊敬していたし、羨ましかったです。
「悔しい!」「今度こそ絶対!」と思う気持ち。
そのエネルギーを努力に変えて、成長していく姿はとても素晴らしいことだと思っています。
自分の目標に向かって
トップアスリートや、世間で成功者と言われている人には、どうやらみんなその資質が備わっているようです。
「悔しい」という思いは、「勝てるための努力をしてきた」「本来の自分ならできたはずだ」という今までの確固たる自信から生まれてきます。
今日はできなかったとしても「自分ならできたはずなのに」という、自分自身に対しての信頼があるからこそ、悔しいという気持ちが湧いてくるのですね。
こういう負けず嫌いのタイプの人は、達成したい目標を自分の中にしっかり持っていて、それについては何が何でも達成するぞ、と、強い決意で努力しています。
他人との競争というよりも、「自分はこうなりたい」「自分自身に負けたくない」と考えているタイプです。
エネルギッシュでポジティブな負けず嫌いです。
負けたときは、負けを認めて悔しがり、それをバネに正々堂々と努力して、成功を勝ち取るタイプの負けず嫌いは本当に素晴らしいと思います。
一方で、少し違うタイプの「負けず嫌い」も存在するようです。
他人との比較によるタイプ
同じ「負けず嫌い」でも、常に自分と他人を比較して優劣をつけようとする人もいます。
「悔しい」という思いや、負けず嫌いの努力が、人よりも優れたい、よい結果を出したいと思うあまり、人を蹴落とすような、他人を負かすためだけのエネルギーとして使われているタイプです。
人より優れていると思えば優越感を感じ、人より劣っていると思う場合は劣等感に苛まれます。
素直に負けを認めることができず、相手のあら探しをしたり、 負けたくないという結果に執着するあまり、ズルをするようなことにもつながりかねません。
どうして人と比較することで優劣をつけようとするのか? というと、それは自分自身を信頼する感覚が乏しいためです。
そのため、誰かに勝つことで自分の価値を感じ、自信を手に入れようとしているのです。
ここでもまた「自己肯定感」というものが大きく関わってきています。
自分を信頼できる感覚。
そこから打ち出される「負けず嫌い」は、自分自身に対する悔しい思い。
負けた時も、その負けを噛みしめて、次の成果へつなげていけます。
「イチロー選手が4000本安打を達成した時の記者会見では
4000本打つのに、8000回以上、悔しい思いをしてきた。そこに自分なりに向き合ってこれた。誇れるとしたら、そこじゃないですかね」
とコメントしています。
「悔しい思いをしてきた自分」「負けた自分」にしっかり向き合い、受け入れることこそ、大切なことなのです。
だからこそ、「健全な努力」というバネになって、次につながっていくのです。
肝心なのは、「自分はどうなりたいか?」です。
単なる競争に振り回されるのではない「負けず嫌い」を応援します。
須藤 有紀
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