「お友達におもちゃを貸してあげられない」でいいんです

「お友達におもちゃを貸してあげられない」でいいんです

お年寄りに席を譲る。花や草木を大切にする。小さい子に優しく接する。
我が子には、そんな風に、優しくて思いやりのある子に育って欲しいと、親だったら誰でも思うのではないでしょうか。

児童館やお砂場、家でも外でも、小さい子が集まる所ではどこでも、おもちゃの貸し借りで困った!と思うようなことも起こりがちです。
我が子が使っているおもちゃを、よその子が「それ貸して~~」「使いたいーー」と、欲しがった場合、親としてどんな対応が望ましいでしょうか。

親としては、上手に貸し借りして、みんなで仲良く遊んでくれるのが一番、と思うかもしれません。
「他の子に譲ることも学んで欲しい」「我慢するということも学んで欲しい」「他のお母さんの目もあるし貸さないわけにもいかない」などの理由も相まって、「貸してあげなさい」と声がけしたり、渋々子供が「いいよ」と言えるようにこっそり駆け引きしたり、仕向けたりしていませんか?

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貸したくなければ貸さなくていいんです

我が子の気持ちを二の次にして、他の子におもちゃを貸してあげる必要は全くないのです。
子供がおもちゃを貸したくないのは、意地悪で貸さないのではないのです。
2、3歳くらいは「自分のもの」は「自分のもの」であるだけで、大切な「自分のもの」を他の人に貸してあげようなどという思考はありません。

成長の段階で、自分のものを「自分のものである」と認識するようになり、「所有」の感覚がでてきます。
ものに愛着をもつようになり、その次の段階で、他者のものを「他者のものである」と認識できるようになるのです。
自己のものと他者のものを区別できるようになっても、小さい子供にとっては、それを貸し借りするということはまだまだ難しいことなのです。

親がフォローしてあげればいい

「貸してー」と言われたら、1度くらいはママが「○○ちゃんが貸してって言ってるよ?どうする?」と聞いてみてもいいかもしれません。
「いやだ」と言われればそれまで。
何となく気まずい雰囲気になることもあるかもしれませんが、そこはママが「ごめんね。まだ使いたいんだって」「使い終わったら持っていくね」など、相手の親御さんに向けてもフォローすれば大丈夫です。

親が子供の気持ちを大切にしてあげることが、自己肯定感を育みます

親はまず、我が子の気持ちを大切にしてあげて、我が子が存分に遊んで満足したあとに、お友達に貸してあげるので十分です。
子供の気持ちを無視して、大人の都合や立場で「どうぞ」「使っていいよ」などと言ってしまうのは、子供にとってとても理不尽なことです。
自分が大切にしているものへのこだわりや、自分が使いたいという気持ちを、まず親が受け止めて尊重あげることで、愛情や安心感を感じて自己肯定感も育まれていきます。
そして、ものへのこだわりを十分に経験すれば、次の発達段階がくれば自然に自ら貸してあげられるようになるものです。

必要以上に親が介入することで、我が子の「いや」「だめ」と自己主張する機会を奪っていることにもなります。
「嫌だ」と言えることは先々とても重要なことです。
お友達とのトラブル、いじめ、恐喝など、年齢があがるにつれて出てくる問題も「嫌だ」と言える勇気をもつことで、乗り越えていけるのです。

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須藤 有紀

須藤 有紀

須藤有紀(職業:メンタルコーチ)  夫と大学生の2人の娘と4人家族。 ワーキングマザーとして大手電機メーカーに26年間勤務。会社や地域のコミュニティで、多くの人と関わる中で、自己肯定感の有無が、その人の人生の幸福度に大きな影響を与えていることに気づく。自己肯定感こそ、幸せの鍵。その大切さを伝えることを第二の使命として退職。現在プロコーチとして活動中。 アドラー心理学をベースにしたコーチングで、子育て中のお母さんの心配や不安を払拭し、自信を持って子育てでき、ご自身の人生も最高に心豊かに歩いていけるよう、全力でバックアップしています。さらに詳しくはこちら。

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